坂元裕二『初恋と不倫』

 今のところ、今年読んだ本ではベスト。特に『不帰の初恋、海老名SA』は作品の構造も含めて、声が出るほど感動した。メールでのテンポの良いやり取りがあるかと思えば、長文で世界の絶望的な状況に関する思いを綴ることもあって、緩急のテンポが心地よく、読書に慣れない自分でも難なく読むことができた。

 この本についてどんな賛辞を書いても、何か軽い言葉になってしまいそうで絶望してしまう。この絶望から目をそらすためには引き続き読書を続けるしかない。

 

往復書簡 初恋と不倫

往復書簡 初恋と不倫