筒井康隆『農協月へ行く』を読んだ。
今年三冊目。今までより速いペースという訳ではないが、確実に例年より本を読めてるという手応えがある。
筒井康隆の小説は今までもちょっと読んだことがあったが、あまりにも前のことなので、よく覚えていない。町田康とか中原昌也は結構影響受けてるんだなぁ、と思った。
町田康もそうだと思うんだけど、関西人独特のテンポで文章が進んでいくので、読んでいて笑ってしまう。しかも、その内容がモラルの崩壊した世界なので、そのシュールさみたいなものが際立つ。
他にも読んでみたいなぁ、と思う反面、そのシニカルな世界に、自分の知性のなさみたいなのを感じてしまい、笑いと同時に辛い気持ちも同時に走っていた。それが狙いなのかもしれないが。
知性を鍛えるためにはどんな本を読んだらいいんだろうか。難しそうな本だろうか。でも本を読む以上楽しいと思って読みたいとも思う。小袋成彬のApple Musicプレイリスト『分離派の冬』を聴いていると、知的だなと思える。